涙のハートシンガー

涙のハートシンガー

 

 


乾いた涙に口づけをして

別れたあの夜小雨が閉ざし

夜の波間に紅薔薇投げて

波止場の霧笛に心揺らされる

 

夜のネオンに身を委ねても

夜空の星に身を任せても

港のライトに涙を呼んで

瞬く星座に涙を賭けて

濁ったハートは闇夜に押されて

嘆いてみても取り返せない

迷ったハートは暗夜に突かれて

足跡残さず取り戻せない

 

 

 


闇が遮る街角の音

別離を交わした景色が映り

茜色したサインの中で

夜行の列車に心焦がされる


愛するハートを捨てたとしても

恋するハートを投げたとしても

愛した瞳は呼び戻されて

恋したルージュは真っ赤に染まり

ひとりきりではカゴメのように

何もできない孤独なものさ

涙に濡れ沿い雫石が止まらず

夜のしじまに堕ちていくのさ